おてがみぼっくす

モラトリアムの終結

祖母から聞いた戦争の話

今週のお題「おじいちゃん・おばあちゃん」

 

御年86歳の祖母は、時々戦争の話をしてくれる。

「空襲の時、川に逃げた人はみんな死んでしまった」

祖母が語る空襲は鮮明で生々しい。

以下に祖母が体験した戦争の話を記す。

 

おばあちゃんが女学生の頃に、青森大空襲があったんだよ。

夜に突然、空襲警報が鳴ったんだ。それで、慌てて外に出た。

空を見たら、焼夷弾がピカーッと光ったんだよ。

焼夷弾って、花火みたいで綺麗なんだ。

でも、爆弾だから落ちてくる。花火とは違うんだよ。

爆弾が落ちて、あちこち燃えてね。みんな近くの川に走って逃げた。

おばあちゃんは、家族みんなで山に逃げた。

山にのぼって振り返ったら、町が燃えているのが見えた。

おばあちゃん達は、山にある汽車の下に潜って空襲を避けた。

朝、町に戻ったら川に人が積み重なって死んでいたよ。

家は燃えてしまっていてね、黒焦げになった仏様が落ちていた。

仏様が身代わりになってくれたのかね。

 

記憶は保持する者の死と共に失われる。

私は孫として、祖母の記憶をここに残したい。